形成外科医での経験を基礎に美容外科技術に誇りを持つ
酒井倫明医師に訊く「形成外科・美容外科」の真実

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健康的なカラダにメスを入れ、自分の思う理想の見た目を手に入れる「美容外科」。かつては一部の芸能人だけの間で行われるような美容外科手術でしたが、昨今では一般的なものとなりつつあります。しかしそれに伴い、美容整形によるトラブルが後を絶ちません。「美容外科は儲かる」という理由から、外科技術がない医師が手術を行い失敗し問題になったこともありました。 Dr.TIMESでは、形成外科医であり美容外科医の酒井倫明先生(さかいみちあき:医療法人社団 形成会 酒井形成外科 院長)にお話を伺いました。酒井院長個人のお話、昨今の美容整形業界への想い、知っているようで知らない「形成外科と美容外科との違い」や「良いクリニックの見分け方」についてまで、深く言及してくださいました。

形成外科医療にかける、酒井倫明先生の想いとは…

編集部 まずは先生の「外科への道」についてお聞かせもらえますでしょうか。
酒井 初めは手に職をつけたくて、「学問的にも面白そうだ」という理由から医師を志しました。その中で切ったり貼ったりと職人的なことが好きだったため、外科医になろうと考えるようになりました。
編集部 そこから、なぜ「形成外科医」を選ばれたのですか?
酒井 当時はがんの治療も現在ほど進んでいるわけではありませんでした。そのため、いくら手術を精一杯施しても、結局苦しんで亡くなられる患者様が多かった。患者様とのおつきあいが深まれば深まるほど、その辛さに限界を感じるようになったんです。 そんなとき、形成外科という選択肢に魅力を感じ始めました。当時、形成外科という科目は生まれたばかりで、将来性も感じました。わたしの母校である昭和大学・形成外科の関連病院は全国にあり、各地を回り形成外科の立ち上げに尽力しました。 形成外科という診療科目は生まれ持ったセンスや器用さが重要です。わたしの同級生のうち半分くらいは「自分にはできない」と辞めていってしまいました。わたしは形成外科の緻密な技術や芸術性が好きなので、どうやら向いていたようです。

形成外科医は、美的センスと体力が重要!

編集部 酒井院長は現在も美容外科、形成外科医として、たゆまぬ努力を続けていらっしゃると耳にします。
酒井 形成外科医のレベルの高さを判断する上でもっとも重要なこととして「日本美容外科学会専門医」の資格があります。 これに受かるためには、少なくとも大学病院などの形成外科学会認定施設で7年以上の研修期間を経ることが必要です。JSAPS(日本美容外科学会)専門医になるためには、さらに形成外科専門医になってから5年以上美容外科に携わり、そこから学術試験や技術試験、面接などをクリアしなくてはいけないほど難関です。 医師にとっては極めて難しいものなのです。しかし、これらを全てパスしたから良いというものでもありません。大事なことは、資格をとったあとも、おごらず勉強し、技術を磨く努力を続けることだと思います。
編集部 具体的に“勉強、技術を磨く努力”していることを教えていただけますか。
酒井 学会での情報収集、勉強は当たり前のこととして、常に新たな医療技術や追い求める探求心が、患者様に誠心誠意向き合うことの要素だと思っています。 医学的な文献を勉強することは当たり前のことですが、それだけでなくデザイン関係の本やファッション誌などに目を通すことも重要だと思っております。美容外科・形成外科にはバランスを整える、センス・デザイン力も重要なので、芸術的なものや、人の顔やカラダのラインに目を通し感覚を磨くことも美容外科医、形成外科医の日々の鍛錬ではないでしょうか。 また、手術には細部にまで神経を使いますが、そういう緊張状態が長い時には六時間以上続きます。そのため、集中力を維持するための体力づくりも重要です。毎日朝、柔軟ストレッチ・腹筋・背筋などの運動を1000回目指しています。また、わたしは休みの日にはジョギングなどの運動も心がけています。ちなみに10キロほど都内を走りまわります。良い気晴らしにもなりますしね(笑)
編集部 10キロも走るのですか?!先生の印象が医学的研究、勉強をひたすらこなされている方という感じですので、少々意外でした(笑)。 どんなことを考えながら走っていらっしゃるのですか?
酒井 走っている時もついつい仕事のことを考えてしまいます。しかし不思議なことにそういう時に革新的なアイディアが浮かんでくることも多々あります。ここ最近、わたしは自分で編み出した新たな治療法を積極的に取り組んでいるのですが、その多くはジョギング中に思いついたものですね。 しかし、革新的なアイディアといっても、良い結果を出すために、手術に長い時間がかかり、難しいものになってしまっては患者様のカラダに負担がかかってしまいます。それと医師も疲れて施術のリスクを伴うことになります。なので、わたしは「より良い効果があり、安全性が高いこと、さらに手術の簡素化」というコンセプトをしっかり持って新しいアイディアを考えるように心がけています。

手術は芸術。知られざる形成外科の世界

編集部 話が戻りますが形成外科とは、具体的にどんな診療科目なのでしょうか?
酒井 難しい話になりますが、形成外科とは「特定の臓器を持たない診療科」と言われています。これは主に次の四つの柱で成り立っています。 一つ目は、生まれながらの奇形。口に亀裂が入っていたり、指がなかったりくっついていたり、先天的なカラダの異常の治療があります。 二つ目が、外傷による異常の治療です。怪我や骨折などをきれいに治すこと、傷跡をきれいにすることもこれに含まれますね。 三つ目が、腫瘍です。皮膚や顔面の腫瘍を除去した際に、足りなくなった身体の一部を再建することです。 四つ目が美容外科という分野です。
編集部 形成外科医と美容外科医についてご説明していただけますか。
酒井 形成外科医はメスで切る、針で縫う術を行います。例えば、傷を縫合する際、形成外科医は「一年もすればどこをどう縫ったのかわからなくなってしまう」ような、きれいな縫い方にこだわり追求します。 すなわち、形成外科医はその患者の目で見えるカラダの外科術となるので、術後の形成の完成度の高さに徹底的に磨きをかけてくるわけです。内科医がすぐに美容外科医に転職できるとしたら、メスで切る、針で縫う術の経験がない、または経験が少ない医師の美容外科医が誕生してしまうのですが、これは美容外科医といっていいのでしょうか?

美容外科はあくまでも形成外科の一分野である。医術はエステとは違う!

酒井 「美容外科」という言葉は誰しもが聞いたことがありますよね。よく「美容外科」と「形成外科」の違いについて訊かれることも多いのですが、わたしは両者の間に違いはないと考えています。どちらも行う手術は同じものです。 例えば瞼(まぶた)の手術。上まぶたが上がりづらくなってしまう「眼瞼下垂(がんけんかすい)」という病気があるのですが、これを治療するには二重まぶたにする手術を行います。美容的な面で二重まぶたにしたい人に対して行うものと内容は同じです。強いて言うならば、病気の人に行うのが「形成外科」で、健康だけど美を追い求める人に行うのが「美容外科」ということになるのでしょうか。当院でも、脱毛やシミ取りなどを含めると、およそ九割程度の患者様が美容目的でご来院されています。
編集部 形成外科医として、昨今の“美容整形ブーム”と言いますか、「健康だけれど魅力的になるために手術する」ということに対してはどのような考えをお持ちですか?
酒井 自分のコンプレックスを克服しようとするのは、全ての生き物でも知性の高い人間だけだと言われています。これは悪いことでは決してないとわたしは思うのですが、医師として、きちんとそのリスクについて説明します。 何かを得るためには、相応のリスクを引き受けなければならない。病的な人に行う形成とは違い、健康的な人にメスを入れるのが美容整形ですから、来院された患者様には徹底的にカウンセリングをします。
編集部
酒井
編集部 患者が手術に前向きになるような、良い話をするだけではないのですね。
酒井 それが医師としての仕事ですし、何より責任だと思っています。例えば、「脂肪吸引」という施術がありますが、“手っ取り早く痩せたい”という考え方には疑問を感じます。リスクのある手術で手軽に脂肪を取ることを考える前に、健全・健康的な方法がありますよね。走るとか、運動するとか、食事をコントロールするとか。 なので、カウンセリングで「辞めておいた方が良いのでは?」と説得することもあります。
編集部 美容整形ブームによって手術を受けるハードルが世間的に低くなり、誰もが気軽にクリニックを訪れるようになっています。その中で医療事故というのはどうしても発生してしまいますが、とくに死者の出るような痛ましい事故(豊胸手術の最中に意識不明になり、そのまま死亡。など)が昨今起こっています。 これについて酒井院長はどのように思われますか?
酒井 豊胸手術に関して言えば、まずきちんとした病院ならばそれで亡くなることはあり得えません。なぜなら豊胸手術を受ける人は基本的には健康で、病気のために手術を受けるわけではないからです。ただ中には不整脈や貧血という人もいます。不整脈の悪化や大出血だったりしますが、その症状を事前に把握していて、麻酔科医が全身管理をしていれば防ぐことが十分できた事故もあります。 そのため美容外科手術においては事前の健康診断、健康管理が非常に大切です。手術をするのだからそんなことは当たり前だろうと思われるかもしれませんが、それを疎かにする医院は実際にあります。それも相当数あります。医師の怠慢だったと言われても仕方がないですね。
編集部 起こるべくして起こっている、と言うことですね。
酒井 そうです。医療事故を起こしたような医院やそこで働く医師に対して常々疑問に思うのは、そんな環境で恐ろしくないのか? ということです。本来なら防げた事故で患者様の命を失わせてしまうことは、法律的には当たり前ですが、倫理的にも絶対に許されることではありません。これは医者にとって本当に辛いこと、一生悔やむことのはずです。だからわたしだったらこんなところでは怖くて働けません。患者様のためにも、何より自分のためにも万全の態勢を敷くのは当たり前のことです。

良いお医者さんの選び方

編集部 先生のような素晴らしい考えをお持ちの方や誠心誠意向き合っていただける方に運よく診ていただければ安心なのですが……。実際のところ、先ほど先生も仰っていたようにいわゆる“お金目当て”で治療を施すお医者さんもいると考えると不安です。良いお医者さんの見極め方はありますか。
酒井 「美容」と一口にいっても、医療の一分野であるという認識をきちんと持っていらっしゃる先生にかかることを強くおすすめします。 具体的に言えば、治療を受けたい分野において、医師が学会の認定を受けているかどうか。形成外科医の手術レベルについては、 「日本形成外科学会」 「日本医師会」 「日本美容医療協会 適正認定医」 これらが指標になりますので、きちんとした医学知識を持っている方に執刀していただくのが良いかと思います。全身麻酔や入院設備が整っているかもチェックしたいところです。 後は、そのクリニックの姿勢でしょうか。患者様のコンプレックスや価値観と向き合った上で手術を施してくれる方。インフォームドコンセント(事前に説明をして、きちんと納得を得ること)を疎かにしてはいけません。「カウンセリングをして、すぐ当日にそのまま手術」なんてとんでもないことです。美容整形はもっと地道で、丁寧なものです。 派手な宣伝広告が多くなっていますが、医療はエステ店ではありません。医師はビジネスの前に医療従事者であることが前提ではないでしょうか。 患者様のコンプレックスにつけ込んで、営業力で契約をさせるような生産性重視のクリニックには要注意ですね。
編集部 酒井院長のクリニックではどんなことに気をつけた治療が行われているのですか?
酒井 徹底的なカウンセリングを行い、ご納得いただいてから手術を行います。どんな些細な疑問でもきちんと質問していただき、患者様の考えと医師の治療が一致するように心がけています。ここがポイントです。
編集部 カウンセリングのあり方はクリニックによって様々だと言われています。医師のカウンセリングは五分程度で終わってしまうところもあるようですが、酒井形成外科では具体的にどのように取り組んでいますか?
酒井 一部の医院では、広告に載せている有名な医師は最初に挨拶程度に数分間顔を見せただけで、後はカウンセリング専門のスタッフに交代する、という状況がよく見られるようです。当院ではわたしが執刀する患者様ならばわたし自身が実際にカウンセリングを最初から最後まで担当します。患者様はわたしという存在を信頼して来てくださっているわけですから、その期待に応えなければなりません。 カウンセリングは、これまでの知識や経験に基づいて綿密に行っています。 わたしはまだ駆け出しの頃からいかに自らの経験を積み上げていくかを考えて行動してきました。学会や勉強会に足繁く通って症例を学び、色々な方と交流して新しい見地を入手する。師や先輩に恵まれたという一面もあったでしょう。自分の中の引き出しを豊富にすることで自信もつきますし、患者様に対する説得力が増します。それによって患者様にも安心感を抱いてもらえるのではないでしょうか。 この積極的に学んでいく姿勢は今の若い医師たちにも伝えていかなければならないと思っています。
編集部 手術をした後のアフターケアはどのような体制を取っていますか?
酒井 手術の前には肉体面と精神面両方のケアを丁寧に行いますが、手術後で言いますと、手術直後の翌日に必ず診察をして状況を伝えます。この時点ではほとんどの患者様に異常は見られませんが、安心してもらうためにもこれはしなければならないと思っています。 およそ一週間後に抜糸をしますが、その時もほとんど問題は起こりません。次は二ヶ月後にまた診察に来てもらうのですが、腫れであったり、炎症であったり、仮に何か異常が発生するとしたらこの時からですね。半年後と一年後にもアフターケアとしての診察をします。 当院では何か異常があった場合、基本的に一年以内であればなるべく無料に近い形で修正するようにしています。けれど一年後の検診には半分くらいの患者様はもういらっしゃいません。それはつまり何も手術後の異常が起こらなかったということを意味しているのだと思います。
編集部 きちんと長いスパンでフォローするのですね。それなら患者様にも安心していただけそうですね。ただ、そうではない医院もあると聞きますがいかがでしょうか。
酒井 ある医院では、抜糸以降はアフターケアの体制を取っていません。なぜならそれ以降のアフターケアをシステム化するとクレームが増えて対応できなくなることがわかっているからです。だから彼らの感覚では抜糸の時点で治療は全て終わっているということになります。そのような環境では良い医師は育たないと私は考えます。 自分が担当した患者様がどのような様子でいるか、それを見届けるのはまず医師の責任であるのと同時に、その医師の成長につながります。万が一何か異常が発生してしまったらその医師は自分の失敗としてそのことをひどく悔やむでしょうし、もう二度と同じ失敗をしないように自分の腕に磨きをかけることでしょう。当院では若い医師を育てるという意味合いからもアフターケアを徹底しています。
編集部 若い医師の成長と仰いましたが、医療現場の最前線に立たれていると様々な疑問や難題に直面されることもあると思います。医師業は一生勉強、常に学び続ける必要があるとも言われておりますが、酒井院長は普段はどのようにして新しい知識を得られているのですか。
酒井 一生涯学び続ける必要があるというのはその通りだとわたしも思います。学びの主な場は基本的に学会ですが、業界の雑誌からも有意義な情報を得ることができるでしょう。ちょうど十五年ほど前に次々と新しい技術が生み出されて大々的に宣伝されましたが、実はまったく新しい技術は今ではもうほとんど出てきません。技術や手術法はすでに出揃ったという感覚があります。
編集部 技術や手術法は出揃ったということですが、今でも新しい設備や機器が頻繁に宣伝されているように感じます。あれらは治療にとって効果的なのでしょうか? また酒井形成外科では導入を検討されていますか?
酒井 先ほども申し上げたように、十五年ほど前に例えばレーザーみたいに新しい技術が次々と出てきて、それを導入するように盛んにセールスがかけられました。当時は見たことも聞いたこともないような技術ですから、それを導入しないことには業界の中で取り残されてしまうという危機感を煽られて、わたしもローンを組んでいくつか購入しました。けれど実際に利用してみると、ほとんど効果のないことがわかりました。 自分たちはメーカーやそのメーカーと組んだ医師たちに半ば騙されてしまったわけですが、患者様を騙すわけにはいかないので、そこで赤字を取り戻そうとはせずに、本来のやり方に戻してどうにかして苦境を乗り越えました。今紹介されている最新技術の多くはこれまでの焼き直しに過ぎず、メーカーの思惑によって売り出されている側面が強いと思います。そのため当院では基本的に導入を考えていません。
編集部 赤字を乗り越えたというお話が出ましたが、酒井形成外科は誠意ある治療をすることに加え、治療コースが低価格であることがもう一つの特徴とお聞きしましたが、それについてお聞かせいただけますか。
酒井 まず当院は広告にほとんどコストをかけません。そこで戦っていこうとするとどうしても広告合戦になってしまい、本来伝えたいことから外れてしまう恐れが生じるからです。低価格であることもそうですが、わたしは「わかりやすい価格」を提供できているのではないかと自負しております。 一部のクリニックでは広告上では見た目だけ安い金額を提示し、実際にクリニックを訪れると価格を吊り上げていく手法を取っているところもあります。 例えば、当初は十五万円のつもりで来院したのに、いざ手術が始まるとその最中に値上げを迫られて最終的に百万円もしくは二百万円なんていう高額な治療費を請求されたというケースもあると聞いています。けれど十五万円のコースを選んだ患者様は二百万円という大金をそうそう払えるものではありません。 だからそういうクリニックでは高金利の金貸し屋と組んでいます。これはあまりにひどい現状で、詐欺みたいなものだと言っていいと思います。医師は私利私欲でやってはいけない、それが医学の根幹だとわたしは思っています。
編集部 スタッフの教育はどのような点に力を入れているのでしょうか。
酒井 採用基準ということですと、基礎的な技術があることはもちろんですが、何より患者様に対する姿勢や向上心がある人と一緒に働きたいと思っています。そしてそういう人材に、良好な人間関係の中で働いてもらって、少しでも早く実践を積ませてあげたい。クリニック内の人間関係つくりには気を遣うというか、みんなが気持ちよく働けるようどうすればいいかは常に考えています。 そして採用した医師が成長して、患者様を任せられるまでのレベルになったら基本的にはもう全て任せてしまいます。もちろん必要があればフォローはしますが、患者様にとっても一人の医師が最初から最後まで担当した方が安心感は増すと思うのです。 そのために若い医師には患者から信頼を得ることに重点を置くように教育しています。それをわたしは、現場で自らの行いを見せることで教えているつもりです。座学に関しては定期的に勉強会を開いてレベルアップを図るようにしていますが、やはり患者様に対する姿勢については、実際に接している姿を見せるのが一番効果的だと思うのです。
編集部 自らの背中を見せることで成長を促す、ということですね。では患者様に対して何か伝えたいことはありますか。
酒井 どういったクリニックを訪ねればいいか悩まれているなら、日本形成外科学会の専門医をおすすめします。そのためには何でも人任せ、医師に言われるがままにするのではなく、ご自身でクリニックのことをよく調べてください。 そして自分の手術を担当する先生とじっくり話し合ってほしいですね。そうして信頼できるかどうかを自分の目で見て判断してください。

真に患者様を考えた治療を。 今後の美容業界を担う人材の育成について

編集部 今後の将来像や展望をお聞かせ願えますか。
酒井 元々外科医をやっていた頃の、医師を志した頃の思いである「救える患者様を救いたい」という信念を忘れず、今後に繋げたいと考えています。 美容外科、美容皮膚科をそれぞれ独立させて、協力体制と共に、各部門のエキスパートを育成したいという思いがあります。
編集部 いろいろお話を伺いましたが、“これだけは”というこだわりはありますか?
酒井 「縫合の正確性の追求」このことをいつも考えています。ぴったり縫ったように見えても、虫眼鏡をかけて見てみるとずれていることがあります。わたしはさらにそこから進めて、顕微鏡を見てもずれがないような、そんな手術をしたいと日々心がけています。
編集部 ありがとうございます。最後に、好きな言葉や想いを、こちらの色紙にいただけますでしょうか。
酒井 「マエストロとして」と書かせていただきました。外科医はつらい時も嫌な時もありますが、道をそれずに、ただひたすらひたむきに続けていくことが大事だと思います。それがマエストロ、つまり職人だと思います。 手が勝手に機械のように動く。 自転車に乗れない状態から、乗れるようになった人のような差と言いますか、身体に染み付いている感じです。 熟練した職人(=マエストロ)としてやっていきたいと思っています。