美容皮膚科で扱う医療脱毛の 作用とリスクについて

01.美容皮膚科で扱う医療脱毛

編集部 美容皮膚科で扱う医療脱毛とは、どういうものなのでしょうか。
西岡 医療脱毛では、医療レーザーを使って、メラニン色素に反応するレーザー光を照射し、毛が熱を吸収することで、毛母細胞と毛根を破壊して脱毛します。肌の表面の表皮やその下の角質層などの周囲組織は、ダメージを受けることはありません。

毛は成長期、退行期、休止期という一定の毛周期を繰り返しています。成長期の毛に対してレーザーを照射すると、毛母細胞や毛根の破壊に作用しますが、毛周期のサイクルは1年で、部位や個人差もありますが、成長期の毛は約2割です。

毛周期を考慮すると、2~3カ月に一度、5~6回のレーザー照射で、毛が生えにくい状態になります。

ちなみに、米国電気脱毛協会の永久脱毛の定義は「最終脱毛から1カ月後の再発率が20%以下」です。
編集部 脱毛は、大手エステサロンでは派手な広告展開や割引キャンペーンを行っているのが目につきます。 エステと医療脱毛は、同じ脱毛でも何か違いがあるのでしょうか。
西岡 医療レーザーは高出力のため、毛母細胞を破壊する威力がありますが、細胞を破壊する行為は医療行為にあたるため、医師がいる医療機関でしか扱うことができません。

エステでは医療レーザーは使用できないため、IPLという光を照射する光脱毛機を使用しています。IPLはレーザーよりも威力が弱く、毛母細胞にダメージを与える程度です。エステの脱毛では出力を上げると皮膚に炎症を起こすリスクも負っています。
さらに、エステの脱毛は半永久的な脱毛方法とはいえません。
編集部 医療脱毛にデメリットはないのでしょうか。
西岡 医療脱毛のデメリットをあげるなら、エステの脱毛よりも痛みが強く、1回の施術費用が高いことがあげられます。しかし、痛みを軽減するための麻酔を医療機関では使用することができます。

また、費用の面でも脱毛作用が出るまでの期間や、医療脱毛は半永久的であることを踏まえると、トータルでは医療脱毛の方が割安になることが多いです。エステでは脱毛が完了するまでに10回程度かかりますので、2カ月ごと通ったとして1年半要します。

医療脱毛はエステでの半分、あるいは3分の1程度の回数の施術で、脱毛が完了する場合がほとんどです。

また、出力の高い医療脱毛は失敗すると火傷を負うリスクがありますが、万が一の場合にも医師がいます。一方、エステでは出力を上げてしまうなどの理由で皮膚にトラブルが起こり、医療機関を受診するケースがあるのが実情です。

02.エビクリで扱う機器の特長

編集部 エステの脱毛では、冬から施術を受けても、次の夏には間に合わないですしね。では、恵比寿ウエストヒルズクリニックで導入している医療レーザー機器はどういった特色がありますか。
西岡 メラニンを多く含む部位に反応し、医療脱毛以外に日光性色素斑やそばかすなどによるシミや肌のくすみなどの治療に使われています。日本人の肌色はメラニン色素が多いですが、問題なく使うことができます。

医療レーザー機器には、皮下のメラニン色素に吸収されやすい波長のレーザーが照射されるので、皮膚から2~3mmの深さまでレーザー光が届くことがメリットです。

スポットサイズも非常に大きく、乱反射による光エネルギーのロスを抑えて、効率よく施術が行えます。医療脱毛は痛みが強いことがデメリットとされていますが、当院の医療レーザー機器は冷却ガスを搭載しているため、レーザー照射のときに冷却ガスを噴射し、痛みの軽減を図ることが可能です。

また、一回からセットメニューまで各種ご用意しています。1回分ずつ、施術の都度お支払いいただくこともできますので、患者様のご予算に合わせて施術を受けていただけます。

03.医療脱毛の作用や特長

編集部 恵比寿ウエストヒルズクリニックの医療脱毛には、どういった作用や特長がありますか?
西岡 医療レーザー機器から照射されるパルス波は長いのが特長で、皮膚は表面から表皮、真皮、皮下組織という構造になっていますが、表皮にある毛母細胞のメラニンが吸収し、高い脱毛作用が得られます。

毛穴の内部は軽度の火傷を負った状態になりますが、痛みはほとんどなく痕も残りません。さらに、熱による刺激でコラーゲン線維の生成が促されるため、ハリや弾力のある肌になり、毛穴も引き締まって目立ちにくくなることも期待できます。

04.リスク・痛みについて

編集部 レーザー照射には、リスクがあるのでしょうか。
西岡 レーザー照射では、施術を行った直後濃い毛やシミ、ホクロのまわりに赤みが生じることがありますが、冷やすと薄くなり翌日までには消えることがほとんどです。

初めて施術を受けた際には、額や顎に一過性のニキビのような発疹ができるケースもみられます。もともとニキビが多い患者様には、あらかじめ発疹の予防のために抗生剤をお出しすることもあります。紫外線による副反応を防ぐために、日焼け止めの使用が必要です。
編集部 患者様は医療脱毛による痛みが気になるところかと思いますが、施術後のダウンタイムは必要でしょうか。
西岡 痛みに関しては先ほども触れたように、冷却ガスが噴射されて、肌の表面が冷却されるため、ほとんど痛みは感じないと思います。ただし、毛の濃い部分や濃いシミがある部分は、少し熱を感じるかもしれません。

肌の色調や毛の濃さによって、出力を適正に設定すれば、かさぶたや色素沈着が起こることはありませんので、ダウンタイムはほとんど必要ないです。

日常生活には支障がありませんので、周囲の方に脱毛の施術を受けていることを知られずに済みます。顔の施術を受けた場合にも、メイクをして帰ることが可能です。

ただし、施術直後の肌は刺激に弱いですので、新しい化粧品を使用することは数時間控えていただいています。
編集部 医療レーザー施術には、禁忌事項はありますか?
西岡 疾患の面では、光線過敏症の方や光感受性を高める薬を内服、あるいは、外用している方、真性ケロイドのある方、てんかん発作が起きたことがある方は、施術を受けられないことがあります。

治療されていない肝斑があるケースや医療脱毛を希望する部位に治療を受けていない感染症や炎症があるケースも同様です。激しい日焼けをした直後の場合も、施術を控えていただくことがあります。

また、安全に医療脱毛の施術を受けていただくために、ほかの美容外科や美容皮膚科で美容施術を受けた履歴をおたずねしています。

05.施術の流れ

編集部 実際の医療脱毛の施術の流れを教えてください。
西岡 まずは、医師がカウンセリングを行い、患者様の希望をお聞きするとともに、肌質や毛、シミの状態などの確認をします。そのうえで、施術する部位や回数、合わせてほかの治療を行うなど、施術プランを決定します。疑問点などがありましたら、何でもご質問ください。

お約束した日に医療脱毛の施術を行いますが、施術後は先ほどお話したように、軽い火傷のような炎症を起こした状態ですので冷却します。ご自宅では保湿用ローション等で、入念な保湿を行ってください。レーザー照射によって焼けた毛が抜け落ちるまでには、およそ2週間かかります。

06.最後に

編集部 医療脱毛の施術を受けるか迷っている方にメッセージをお願いします。
西岡 脱毛をためらう人の中には、「痛み」が気になっている方もいらっしゃるかもしれませんが、痛みを感じることはほとんどありません。

脱毛でムダ毛が気にならなくなるだけではなく、シミやそばかすなどが目立たなくなったり、肌に弾力が戻ったりするといったメリットもあります。医療脱毛によって、今よりも美しくなれることも期待できるのです。

エステでも脱毛を行っていますが、短期間で作用が実感できるのは医療脱毛です。あってはいけないことですが、万が一レーザー照射によってお肌にトラブルがあった場合も、医療脱毛なら医師がおりますので安心できるのではないでしょうか。

肌質や毛の状態などから、患者様にあった脱毛の施術プランをおつくりしていますので、カウンセリングでご相談ください。