悩んでいる方の最後の光となる
修正手術に実績と自信を持つ石原信浩総院長

医師を志した理由

編集部 医師としてのキャリアが30年目を迎えられる石原総院長ですが、どのような理由で医学を志されたのでしょうか。
石原 明確な理由と言えるのかわかりませんが、わたしの父はまだ中学生の時に病気で母親を亡くしています。当時は貧しかったために満足のいく治療を受けられなかったらしく、同じく中学生の頃にその話を聞かされたわたしは自然と医師を目指すようになっていました。また高校時代の友人の父親が大学で医学部の教授をされていて、人格的にも素晴らしく、その方の影響もあると思っています。
編集部 小児外科医としてのキャリアを歩まれていましたが、1995年を機に形成外科、美容外科の分野へと移られています。何かきっかけはあったのでしょうか。
石原 実は美容外科には元々から興味を持っていました。ただ当時はまだ日本国内において美容外科に対する理解が十分に広まっておらず、怪我や病気を治すものではないため、「必要な治療なのか?」という声もありました。けれど身体上のコンプレックスによって心を閉ざしてしまっている人、一歩を踏み出せないでいる人、そういった方々の人生を美容医療で変えられるのではと思ってこの道を選ぶことにしました。小児外科での経験で小さく細かい手術には自信がありました。そのためスムーズに移ることができました。わたしはやはり外科医に向いていると思ったものです。

カウンセリングとは患者様の話にじっくりと耳を傾けること

編集部 これまで数多くの患者様に接してこられていますが、治療の際にはどんなことを心がけていますか。
石原 患者様とのコミュニケーションを一番にと考えています。わたしが得意とする修正手術は、その患者様が以前にかかっていたクリニックでのコミュニケーション不足が原因でトラブルを招いているケースが多く、わたしは患者様とのコミュニケーションに特に気をつけています。医師としての先入観を持たずに、けれど患者様の思い込みがあればプロとしてしっかりと意見する、そういう風にお互いに信頼関係を築いていくことで納得してもらえる美容医療を提供できるのではないでしょうか。

患者様に戻った笑顔

編集部 今までに出会った患者様で印象的な方はいらっしゃいますか。
石原 これは特定の誰かということではないのですが、やはり他院で満足のいく結果を得られずに何年も悩んでいた方を治してさしあげた時に、患者様の喜んだ表情を見るとわたし自身もすごく嬉しくなります。ただ、きれいになるために美容外科の手術を受けたにもかかわらず、かえって深い悩みを抱えてしまったことを考えると、美容外科医として複雑な気持ちにとらわれることもあります。わたしは悲しい思いをする患者様を自分の治療を通して一人でも減らしていきたいという思いを持っています。

良いお医者さんの選び方

編集部 美容医療に対するハードルが下がったことで今では巷に数多くのクリニックが立ち並んでいます。これから美容医療を受けようとしている方はどのようにしてクリニックを選べば良いかわからない人がほとんどだと思います。良い医師選び、良いクリニック選びの秘訣があれば教えていただけますか。
石原 ほとんどの方がクリニックを訪れる前にホームページをご覧になるでしょうが、そこには主にメリットのみが強調されて書かれている場合もあります。ですから患者様自身で正しい情報と知識を見極める目を養っていただきたいと思います。また、わたしは医師個人のブログに注目することもお勧めします。確かな経験を積まれている医師ほど自ら発信する正しい意見や確実な情報、確かな治療結果などを自らの言葉で発信しているでしょう。そういったことがブログから見て取れます。つまりクリニックで選ぶのではなく、そこにいる医師を見て判断しなければいけないということです。

学生時代のつながりがもたらす医師としての成長

編集部 治療に学会にと忙しくされている石原総院長ですが、プライベートはどんな風に過ごされているのですか。
石原 まだ子供たちが小さいので休日はもっぱら家族と過ごす時間を大切にしています。 他には、順天堂大学時代にアイスホッケー部に入っていたのですが、今でもときどきリンクに立つことがあります。身体を動かすことが好きということもありますが、一番の楽しみは当時の仲間たちと会えることです。大学の医学部は他の学部と違ってほぼ全員が同じ職業に就くので、体育会で培われた上下関係や横のつながりは非常にプラスに作用しています。アイスホッケー部以外でも定期的に集まりがありますし、会えば医療に関する情報交換をしてお互いの技術や見識を高め合っています。

病院管理学で博士号を取得

編集部 先生は数々の学会に参加されて、また論文も多く発表されています。
石原 今申し上げた大学時代に培った人間関係にもつながりますが、順天堂大学で長年勤務、研究を続けてこられた先輩が教授になり、その方から声をかけていただいたことをきっかけに、四十歳を過ぎてから母校の大学院に入りなおし病院管理学を学びました。そこで病院管理学の重要性を再認識し、多く発表してきました。
編集部 病院管理学というのはどのような学問ですか。
石原 病院管理学にも様々な分野がありますが、私は主に「医療安全」という医療現場における「事故防止と安全対策」を主に専攻しました。わたしがそれを学ぼうとしたのは、美容外科全体では医療安全が必ずしも重視されていないと感じたからです。それというのも美容外科は命にかかわる治療ではないからですが、実際には毎日数多くの患者様に局所麻酔を使いますし、鎮静剤や全身麻酔をする場合もあります。そのため医療安全を考えるのはとても大切なことなのです。ヒヤリハットという言葉をご存知ですか?
編集部 はい。重大な事故に至る一歩手前の事態のことですね。
石原 そうです。重大事故というとマスコミなどの報道でときおり耳にするので総合病院や大学病院で起こりうるものと思われるかもしれませんが、小規模の開業医クリニック、そして美容外科診療の日々の現場においてもヒヤリハットはあります。例えば患者様に投与する薬品を間違えてしまった、これだと明白なミス――医療過誤ですが、そうではなくて薬品を間違えそうになってしまった、これがヒヤリハットになります。他には手術をする患者様を取り違えて執刀してしまった、これだとやはり明確な重大ミスですが、そうではなくて間違えて別の方を手術室に案内しそうになった、これもヒヤリハットです。美容外科クリニックにおける様々な大小のヒヤリハットをインシデントレポート(医療事故を未然に防ぐための報告書)という形にまとめ、最終的には論文として提出しました。それもあって2011年に医学博士号を取得しましたが、これは美容外科医としては極めて稀なことだと思います。

座右の銘 敢為邁往(かんいまいおう)

石原 どんな困難にも屈せず、前へ前へと進むという意味の言葉です。