意外と知らないヒアルロン酸治療!
新しい引き上げ効果とは

01.ヒアルロン酸とは何か

編集部 ヒアルロン酸は美容医療では人気が高く、一般的にも知名度が高いメニューの一つになります。まず、ヒアルロン酸とはどのようなものでしょうか。
矢沢 ヒアルロン酸は人間の体内にある成分で、細胞と細胞をつなぐ箇所に多く存在しています。分子量が極めて大きいことが特徴で、肌の弾力や保水力を維持する力を持ち、これが豊富にあることで肌はハリやみずみずしさを保つことができます。

しかし、加齢によって減少する性質を持つので、人為的に注入することで肌にハリを取り戻し、しわやたるみを改善することができます。 当院ではヒアルロン酸を何種類も用意しています。その中から、それぞれの患者様の希望や状態に合わせてベストのものを選んで提供いたします。一口にヒアルロン酸といっても様々な用途・効果があるので、どのような治療ができるかを紹介いたします。

02.ヒアルロン酸の用途・効果

― しわの治療 ―
矢沢 年齢の経過に伴って皮膚が下へ下へと垂れ下がることで、目の下のしわやほうれい線が目立つようになります。そのしわの溝を埋め込むようにヒアルロン酸を注入することで、しわが目立たなくなり、肌のハリを取り戻した印象になります。
― 目の下・頬のくぼみ治療 ―
矢沢 加齢による変化は皮膚のたるみだけではなく皮下脂肪の下垂や減少、顔面骨の委縮なども大きく影響しています。結果として、眼の下がくぼんできたり、頬がこけてきたり、フェイスラインが下がってくるなどの、典型的な老化顔貌となっていきます。体重の減少によっても同じような症状が見られます。ヒアルロン酸を注入することでそのくぼみを埋め、健康的でふっくらとした表情にします。
― 鼻を高くする治療 ―
矢沢 ヒアルロン酸はしわをなくすだけではありません。目と目のあいだから鼻筋にかけて注入することで、鼻に高さを出すことができます。鼻筋がすっきりと通り、平板だった顔立ちに立体感を持たせることが可能です。
― 顎の形を整える治療 ―
矢沢 注入した箇所にボリュームを持たせるのがヒアルロン酸です。顎先に注入することで尖ったように見え、顔全体の印象がシャープになります。
― 豊胸術(バストアップ) ―
矢沢 最もポピュラーな豊胸術の一つです。全体的なバストアップだけではなく、バストの上部にハリを出したり、内側に胸の谷間をつくったりと部分的なアプローチも可能です。注入する箇所を、細かく選べるのがヒアルロン酸のメリットの一つでもあります。

03.ゴルゴ線に対するヒアルロン酸

編集部 目の下のしわやたるみの一種である「ゴルゴ線」が、最近よく取り上げられるようになっています。このゴルゴ線にもヒアルロン酸は有効でしょうか。また、マッサージによってゴルゴ線を消すことができるというメディアを見かけることもありますが、それは本当でしょうか。
矢沢 ゴルゴ線は、じん帯という組織で骨膜と皮膚がつなぎ止められている部分ですが、加齢による皮下脂肪組織の減量や下垂、骨格の加齢性変化によってくぼみが目立ってきます。マッサージでむくみが取れれば、一時的にはゴルゴ線が目立たなくなるかもしれません。しかし、長期的にゴルゴ線が消える、ということには疑問があります。むしろ、皮膚や皮下組織は外力によって緩みやすいので、マッサージを続けると緩みが助長され、全体的なたるみが進行し、結果としてゴルゴ線がより目立ってくるのではないかと考えられます。ヒアルロン酸は、解剖学的な理論に基づいて、脂肪の減量や下垂を補うことでしっかりとした効果を望めます。
編集部 ヒアルロン酸を注入した場合の持続期間はどのくらいでしょうか。
矢沢 注入する製剤の種類にもよりますが、1年~1年半となります。徐々に吸収されていくので、通常は半年~1年おきに定期的な注入をおすすめしています。

04.引き上げ効果もあるヒアルロン酸

矢沢 新しいヒアルロン酸注射の方法を紹介します。
ヒアルロン酸の用途の多くは、しわに注入することで目立たなくさせることです。
しわの原因は、加齢に伴う肌の下垂と申し上げましたが、その部分だけではなく、顔全体のたるみが根本的原因だということができます。
例えば、口元やほうれい線のしわが目立って見えてくるのは、頬全体のたるみに原因があります。そして、たるみは皮膚の表面だけに問題があるのではなく、その下の脂肪組織、じん帯、骨格の変化がもたらします。ですが、皮膚の下にある組織に対するアプローチは、従来ではフェイスリフトという外科的な治療でのみ行うことができました。最近では、切らないフェイスリフトとして糸を使ったスレッドリフトという方法や、より深い皮下組織にアプローチできる美容皮膚機器も登場しています。同様の引き上げ効果をヒアルロン酸注射によって行おうとするのが新しい注入法となります。
― ヒアルロン酸を用いたフェイスリフト術 ―
矢沢 具体的な方法としては、頬を引き上げるために頬上部にヒアルロン酸を注入します。これは、従来では注入していなかった箇所ですが、それによって組織が引き上がると同時に、それ以上に下がらないようなストッパーの役割を果たします。また、頬上部のボリュームも増しますので、顔の輪郭が形として逆三角に近づきます。そうすることで、顔全体をシャープなイメージにすることができるのです。
― ヒアルロン酸で輪郭をつくる ―
矢沢 先ほどお話しした技術の応用として、ヒアルロン酸で輪郭をつくるということも行われています。
年齢の経過に伴って、人間の身体は老化していきます。顔に関していえば脂肪は下垂し、骨格は少しずつ縮んでいきます。そこで、痩せ細った箇所にヒアルロン酸を注入することでボリュームを出し、顔の輪郭をはっきりさせようという施術です。具体的には、こめかみや頬、フェイスライン、顎、などに注入します。しわの部分だけに注入していた時代に比べると、ヒアルロン酸注射は大きく進歩していると思います。

― 最後に ―

矢沢 ボリュームを出すということから、ヒアルロン酸注射によって不自然な凹凸ができてしまうので…と不安になる方もいらっしゃいます。確かに、技術不足の人間が処置をすることでそのような症状が起こっているという話も耳にします。しかし、認められた技量のある医師で、設備の整ったクリニックであれば、そのようなトラブルが起こる可能性は低くなると考えられます。ヒアルロン酸は昔に比べて用途が増え、様々な症状に効果を発揮するようになっています。大きく切ることなく、気軽に美容医療を受けたいという方には是非ご検討いただきたいです。

まとめ

  • ヒアルロン酸はしわやたるみを改善するだけでなく、くぼみをなくしたり、豊胸にも効果が期待できます
  • ゴルゴ線の解消にも一役買うのがヒアルロン酸です
  • ヒアルロン酸を用いた新しいフェイスリフト術が誕生しました