糸を使ったフェイスリフト! 糸の種類の作用の違いについて

01.糸のフェイスリフトとは

編集部 ドクタースパ・クリニックでは切るフェイスリフトの他に、糸(スレッド)を用いた肌の引き上げも得意とされていると聞きましたが、それはどのような施術となるのでしょうか。
鈴木 糸のフェイスリフトとは組織に糸を引っ掛けて肌を持ち上げることができる施術です。1998年にロシアの教授が発表したのが最初となります。その有効性を認めたわたしも2002年には国内で初めてケーブルスーチャーという糸を使用したリフトアップ術を行い、以後多くの手術経験を積ませていただいています。国内各地で実技指導や講演を行い、2008年には糸のフェイスリフトを広めるため「糸のフェイスリフト研究会」を発起人の一人として発足させました。糸のフェイスリフトの第一人者として糸を使ったリフェイスリフトにはこだわりと技術を持っています。

02.糸の種類と作用

鈴木 ただ一口に糸で持ち上げると言っても様々な方法、様々な糸の種類があるので、当院で扱っている治療法を紹介させていただきます。

― ケーブルリフト ―

鈴木 2001年にわたしがこの施術の開発者であるアメリカの医師の下で直接学び、日本で初めて行ったことで知られている画期的な方法です。頬の下垂に対して特に働きがあり、通常のフェイスリフトを行う際にも中顔面(目の下の目頭側から頬へ斜めに伸びる凹みのこと)の引き上げの補助としてよく使っています。この方法のみを単独で行うこともでき、それだけでも頬の位置を十分に持ち上げることができます。

― 持続性が期待できる シルエットリフト ―

鈴木 頭皮の中を2~3cm切るだけでできる最新のフェイスリフト法です。シルエットスーチャーという特殊な糸を使ってたるんだ組織を引き上げます。今までにも組織を引き上げるための特殊な糸はいくつかありましたが、あまり良好な引き上げ作用が得られなかったのが現状です。この糸本体は人体に安全なポリプロピレン(優れた強度を持つ樹脂)という素材でできていますが、その糸に吸収性のコーンと呼ばれる小さな引っ掛かりとなる物が付いています。このコーンが組織を引っ掛けることにより保持し、その糸を引っ張ることによって組織が引き上がるという仕組みです。

どういった点が従来の糸に比べて優れているかと言うと、まず組織を保持する力が強力です。従来の、細かい切れ目を入れてそのささくれ状の部分が組織を保持するタイプの糸は強い力がかかると徐々に裂けていき、やがて保持力を失ってしまいます。それに対してシルエットスーチャーのコーンはそういった現象が起こりません。コーンが吸収される半年間ほどのあいだにポリプロピレン糸の結び目が固定化され、しっかりと保持していくのです。

― 毛穴も引き締められる ファインフェイスアップ ―

鈴木 当院オリジナルの切らないたるみ治療「ファインフェイスアップ」は針を顔全体に多数刺し、皮下にPDSという細い吸収糸を挿入します。まず針を刺されたことによる小さな傷を治そうとする力が働いて血管形成や繊維芽細胞刺激、コラーゲンの産生誘発、肌色改善、コラーゲン誘発で生じた新細胞による毛穴引き締め作用などが得られます。そしてそこに埋没された糸は長時間にわたって血管や真皮層を刺激し、人体の自己治癒力を増強させてコラーゲンの生成を誘導し続け、結果として皮膚の下垂改善、弾力増強の働きが出てきます。針を多数刺すと聞くと痛いのではと不安になるかもしれませんが、そんなことはありません。実はわたし自身も施術を受けたのですが、麻酔が効けばほとんど痛みは感じません。また、その作用は非常に高いと満足しています。

― 溶ける糸 オートクチュールメルティスレッド ―

鈴木 その名の通り溶ける糸(メルティ)を用いた施術です。溶ける糸のメリットとしては体内に残らないので安心という点と、糸が溶ける際にコラーゲン繊維を発生させるので皮膚の厚み・強度が増し、肌にハリが出るという点があります。この施術の際には引き上げ作用の高い糸を数種類選択して用いますので、切るフェイスリフトに近い挙上作用が得られます。ただし、持続できるのは1~2年くらいです。当然ファインフェイスアップで得られる作用はこの施術でも得られます。
※挙上(きょじょう)…持ち上げること

03.切るフェイスリフトと比べた
メリット・デメリット

編集部 切るフェイスリフトとはどのような違いがあるのでしょうか。
杉野 メリットとしては、やはり大きく切ることをしないので容易に施術を受けていただけるということです。またダウンタイムも短くて済む(通常1日から2日程度)ので、患者様のライフスタイルに合わせた提案をすることができます。それに体内で糸が溶けることで肌の引き締まりも得られます。施術の際には麻酔が効いてしまえば痛みを感じることはほぼありません。施術後は大きく口を開けた際に多少の痛みを感じることがあるかもしれませんが、それも数日間でなくなります。

デメリットとしては持続期間がどうしても短くなってしまうことです。もちろん個人差はありますが1年~2年くらいで施術前の状態に少しずつ戻っていきます。定期的にリピートして施術を受けていただくことができますが、その都度費用はかかりますので、長期間の引き上げ作用を望まれるならやはり切るフェイスリフトの方が良い場合があるかもしれません。

04.ライフスタイルに合わせた提案を

編集部 ライフスタイルに合わせた提案というのはどのようなことでしょうか。
鈴木 先ほど申し上げたように肌を切ることがないのでダウンタイムが短いのがスレッドリフトの大きな特徴です。美容整形を希望される人の中には、施術を受けたいけれど仕事や育児、友人との交際関係などとの兼ね合いでそのあとに長い期間表に出ないわけにはいかないという方もいます。けれどスレッドリフトならすぐに職場に復帰したり、人前に出たりすることができるので、そういった方におすすめです。また施術後に時間を取ることはできるけれど、肌を大きく切ること自体に恐怖心を抱いて一歩が踏み出せない方もいます。そういった方々にとっても美容整形の入口として気軽に受けていただける施術なのではと思っています。

― 最後に ―

鈴木 紹介したように当院ではスレッドリフトでも様々な施術法を提案できます。美容整形、肌の引き上げには興味があるもののダウンタイムの長さや手術への不安から一歩を踏み出せないでいる方は是非当院にいらしてください。

まとめ

  • ダウンタイムが少ないので様々なライフスタイルに対応
  • スレッドリフトでも様々な施術法を提案
  • 切ることが怖くて一歩を踏み出せなかった方におすすめの方法